逢魔ヶ時に逢いましょう 第一章

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言葉を交わした私達は、そこで力尽き、意識を手放した。 放課後の午後6時。 私、神楽 燈(かぐら あかり)はいつものように幼馴染みの龍ヶ崎 奏(りゅうがさき かなで)と一緒に帰宅しているところだった。 江戸時代から続く名家の神楽家と龍ヶ崎家は、古くから交流があり、物心つく前から一緒にいた私と奏は、まるで兄弟のように育った。 いつもそばにいて同い年の私達は、周りの人から決まって「燈ちゃんは奏くんのこと好きなの?」(逆もしかり)と良く聞かれるし、小学校に上がっても、“恋”と言うものを意識するようになる学年になってからは「ふたりって付き合ってるの?」と聞かれるようになった。
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