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雫は、突然、後頭部に衝撃を受けて砂利の上のグラウンドに倒れた。倒れた衝撃で口の中に砂利が入り気持ち悪い感触が口の中に広がった。 「大丈夫?」と優等生の昇が言って雫の体を支え起こした。狂が出て来て昇を拳で殴りつけて倒れた昇の腹や背中を蹴り飛ばした。雫は、大丈夫だったが狂は攻撃には攻撃で仕返しするタイプで昇が泣き出すまで殴る蹴るを繰り返した。 体育教師に止められて狂は「この筋肉バカ!」と叫んで反省文を書かされる羽目になった。良かったじゃねーかよ、文章能力が飛躍するチャンスだぜと狂は皮肉を言った。雫には、グラウンド全体が砂漠に思えた。ざらついた空気、喉の渇き、雫は久しぶりに苛立ちを感じた。 放課後の教室には、和恵と雫と狂しかいない。あの女教師を犯してその感想文を書いてやろうかと言う狂を無視してカリカリカリカリと反省文を書いた。 暴力には暴力ではなくイエ○・キリストの言葉を引用して右の頬を打たれたら左の頬を相手に差し出しなさいと雫は書いた。ガ○ジーの非暴力についても書こうと思ったがやめておいた。狂は、ガ○ジーかイエ○・キリストと戦いたいと言っている。せめてお釈○様にしておけと雫は言った。昇は、狂に顔面を蹴り飛ばされて失明寸前までいった。失明したら神になって手を翳して治してやったのにと狂はゲラゲラと笑いながら言った。
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