名も無き詩達Ⅰ

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  さくら、咲く この丘の向こう 自転車の荷台でいつも 見ていた   いつのまにかに大きくなった あなたの背中を いつのまにかに大人びた あなたの横顔を さくらを見るふりをして こっそりと盗み見た   それに気付くあなた 微笑み 私の頭に手を置く   きらきら 輝く笑顔は まるで お日様の様で   そっと耳まで届く 優しいテノールは まるで 春風の様で   そんな春の様なあなた 私の心を溶かす ありがとう ありがとう  
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