442. 自律神経失調症にいい食事

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442. 自律神経失調症にいい食事

白石の部屋をノックすると、見たこともない綺麗なお姉さんがドアを開けた。 「あ。静香。来てくれたのか。ありがとう。」 「え?ええ!!Σ(Д゚;/)/ 加奈さん?加奈さんなの?」 「え?私だよ?あ!化粧で化けてるからな(笑) 髪の毛もズラだよ!ズラ! 今日はお蝶夫人(エースをねらえの登場人物の竜崎麗香の事)のようにくるくる巻き毛で、行こうと思ってるんだ♪ ドレスは向こうで借りるからな。 そうすると完璧、お蝶夫人だろ?(笑)」 「凄く似合ってる~♪ ってか、全く加奈さんってわからなかった~! 夜の蝶みたい♪ 加奈さんって美人なんだもの。 お化粧したら、スタイルもいいし、8頭身美人だし、何か勿体無い…。 モデルになるよね♪」 「あははは。傷だらけの女だから、化粧が濃くなるんだよ。 綺麗は過去な!今は化粧美人かな?(笑)」 「お化粧の仕方今度泊まりに来たときに教えてほしいわ♪」 「え?いいけど。静香は薄化粧だから、可愛いんだぞ。 私が男だったら、一発で惚れてるよ♪」 「もう。加奈さんったら! そうそう、ロールキャベツを作ったの♪ 食べてね♪」 「お!旨そうだ♪ありがとう。 それじゃ、師匠にハンバーグ作ったから味見してもらおうかな♪ 物々交換だね。」 「わあ。焦げ目も美味しそうに焼けてる♪加奈さん♪腕を上げたわよ♪」 「そうか?これも師匠に教えてもらったんだ。 フライパンに直接ハンバーグを焼くんじゃなくて、アルミのクッキングシートを使うといいよって言ってくれたから♪ 真っ黒くならなくてっさ! それにデミグラスソースもシートの中で作れるしさ。 フライパンが汚れなくって! 私には画期的なシートだよ! 」 白石はもう一枚のアルミのクッキングシートをホイルハンバーグのように包み込んで、静香に渡した。 「ありがとう♪帰ったらすぐ食べられるから嬉しい♪」 「静香。こんどロールキャベツの作り方教えてくれるか?」 「加奈さん♪ハンバーグの具を蒸した一枚葉のキャベツで包めばいいのよ♪ 芯の所は包丁で削ぐかたちね。 お鍋に並べて、コンソメスープを作ったらそこに流すのよ♪ 1時間位、コトコト煮込むと出来上がるわ♪」 「へぇ♪ハンバーグの応用ってことか? それじゃ、キャベツを買ってくれば出来るってことかな?」 「ええ。そうよ!具が出来ていれば後は簡単よ♪」 「静香は簡単って言うけどさ。 私に応用は結構ハードル高いんだぞ! 一回はちゃんと見ながらじゃないとな。 捨てる羽目になるからな!」 二人は顔を見合わせて笑った。 静香はまた明日と言って帰って行った。 静香が自宅に着くと、憲一が 「お帰りなさい。お母さん♪ 図書室にいい本があったから借りてきたよ♪」 「いい本?」 「うん!自律神経失調症を治す本だよ!」 「ええ?そんな本が学校にあるの?」 憲一はランドセルから本を取り出した。 『自律神経失調症を治す食事』 の本を静香に見せた。 ーーーたんぱく質の構成成分である必須アミノ酸の一部は、脳内の神経伝達物質の生成に必要です。 「チロシン」は、自律神経を刺激するノルアドレナリンとアドレナリン、快感をもたらすドーパミンを作ります。 また、精神を安定させる作用があるセロトニンは、「トリプトファン」から生成されます。 必須アミノ酸は体内で合成できないため、肉類や魚介類など、たんぱく質が豊富な食材をしっかり摂ることが大切です。 また、カルシウムには、身体を活発に動かすときにはたらく自律神経である「交感神経」のはたらきを抑制する作用があるため、脳の興奮をおさえるのに役立ちます。 乳製品や小魚、大豆製品などに多く含まれています。 ビタミンB6はアミノ酸の代謝を助ける作用があり、神経伝達物質の合成に関わる栄養素です。 摂取量が不足すると、憂うつな気分が続く場合があります。 ビタミンB6が豊富な食品は、まぐろの赤身やバナナなど。 とうがらしやにんにくといった香味野菜にも含まれています。 また、体内で腸内細菌から合成されます。ーーー 「これを読んでいくとね。 魚の料理がいいと言うことなんだよね♪ だから、そのレシピを考えたの! 目にもいい食事も併用して考えたんだ!」 『温野菜とマグロの水煮(缶詰)のマヨネーズあえサラダ』 『奴豆腐のしらすかけ』 『バナナのヨーグルトあえ』 『あら汁』 『アボカド納豆』 「どれも加奈お姉ちゃんに作れる簡単レシピだよ! 目にも良くて、栄養満点食事なんだよ♪」 「憲一。さすがね♪どれも簡単レシピだけど、ちゃんと治療食事になってるわ♪ これなら、明日から作れるわね♪ ねえ?このレシピを憲一からって言って、持って行っていい?」 「うん!いいよ♪」 「あ。それから、このアルミホイル焼きハンバーグを加奈さんから貰ってきたの♪ 憲一に味見して欲しいって!」 「わぁ♪上手に出来てるね♪ お母さん!夕飯にしよう♪」 2人は意外と美味しい白石のハンバーグを食べながら、レシピの話で持ちきりになった夜だった。
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