449. 車中で

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449. 車中で

「さてと。そろそろ出掛けるとしようか?」 時計は9時ちょっと前になっていた。 「そうね。ここから約1時間だから、向こうに10時には着くわ。 車で3人で寝て待ってましょう♪」 「そうだな。よし!出よう♪」 静香は用意したお弁当と、海の上で着るパーカーや釣具を持って飯田の車に乗った。 「わ~♪ベッドだあ。お布団2枚分ある大きなお布団だね♪」 「ああ。これな?普通の布団だと2人で寝られないんだ。 大ちゃんがデブだからさ! 普通の布団を2枚引けないし、これは守に作ってもらった特注布団だ。 あいつは器用で何でも作ってくれるから助かるよ♪ 大ちゃんが買ったダットサンのワゴン車をキャンピングカーにしてくれたのも、ほとんど守が作ってくれたんだよ? まあ、車の修理屋と友達だったから出来た技だけどな。 あいつはキャンピングカー屋としても、将来やっていける人間だよな。」 「へえ?守さんって本当に器用なのね。 不器用な人間には羨ましい限りだわ♪」 「ホントにな。まあ、釣竿を作れる人間は器用じゃないと出来ないからな! あいつはホント、すげえと思うよ。 守がいるから、船でも車でもエンジンの故障も治して貰えるしな♪ 重宝な人間だよ♪」 運転しながら、助手席の静香と話しているうちに、昼間寝たから寝られないなんて言っていた憲一はその大きな布団ですやすやと寝ていた。 「え?走って10分もしてないのに?もう、寝てるわ(笑)」 「ハハハハ。車ってさ。催眠術でもかかったように寝られる場所なんだよ♪ 俺もそうだからわかるよ。」 「え?それじゃ、もし私が運転して行ったら、憲一と尚ちゃんは2人で本当に寝てたってこと?」 「うん。そうなるな。俺は憲一より早く寝られる自信はあるよ!」 「駄目よ~!いつもの場所じゃないんだから! それにこの車ってギアじゃない? サイドブレーキの位置も違うし、教えてもらおうとして後ろ振り向いたら、尚ちゃんは寝てるって事になるなんて! やっぱ、運転しなくて良かった〰️!」 飯田は静香の頭をさすりながら 「いや。静香が運転したら俺は眠れなかったよ。 1人で運転しながら、ぎゃあぎゃあ騒いでいられちゃ、心配で寝られない(笑)」 「もう!酷いわね。」 飯田は微笑んで 「髪の毛洗ったのか?シャンプーのいい匂いがする♪ このまま、ラブホに向かいたい所だな。」 「尚ちゃん。しー。」 静香は人差し指を飯田の口にあてた。 「狸寝入りとは思えないけどな(笑)」 飯田は静香の手を握りながら、運転していた。 静香もちょっと小悪魔になりはじめていた。 その捕まれた手が飯田の股間にあて始めた。 「静香?あ…なにを…駄目だよ。」 後席を隠すカーテンを閉めると、静香は飯田のズボンのファスナーを開けた。 そして、もう、直下たっている飯田のあそこを掴むと、静香の口が近づいた。 「静香。やめ…あ。」 飯田はバス停で車を止めた。 「小悪魔なんだから…」 シコシコと静香の口と手で、声を出しそうになりながら気持ちのいい時を飯田は過ごした。 「で…る…」 静香の口に飯田の白濁が広がった。 2人は用意していたペットボトルの水を飲んだ。 静香がカーテンを開けて憲一を確認した。 憲一は何も知らずに眠っていた。 「今夜は悪女のお母さんだな。」 「あら?だって、ラブホに行きたいって言うから、行かせてあげたのよ♪」 飯田はカーテンを閉め直して、静香にキスをした。 「全く!キスからじゃないんだから!ビックリだよ。」 静香の耳元で飯田は思いを告げた。 「この落とし前は、帰ったらな。」 そう言うと、運転を再開した。 10時過ぎには大洗に着いた。 「今日はあのデカいフェリーに乗るんだ。」 飯田は駐車場に車を止めると 「大ちゃん達が来るまで仮眠しようか。後ろに行って。」 セミダブルのような大きさの1枚の布団に憲一を真ん中にして、川の字になって3人は寝た。 「こんなふうに寝られる日が早く来るといいな。」 飯田は微笑みながら、憲一の頭を撫でていた。 何となくだが、それは無理かもと静香は思っていた。 多分、憲一が中学生になる頃に1人で出ようと思いはじめていたからだった。 川の字も今年位までだ。 憲一はそろそろ幼少期から、少年期に入る歳になっていた。
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