471. 2人のリハビリ

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471. 2人のリハビリ

静香はそのまま、飯田のお店に向かった。 「話がある…か。何だろう? 眼の手術の事かな? いや、保証人の話ならあの場で言ったよね? やっぱり、シャワールームで2人で入っていた事だよね?」 静香はしらを切り通せるか不安になっていた。 白石のあの鋭い眼で、真っ直ぐ見つめられたら…しらなんて切り通せるものではない。 多分、眼が泳いでしまって、嘘がバレるよ。 飯田の店に到着すると、ため息をしていつものドアを開けた。 「静香~♪お誕生日おめでとう♪」 いつもは開いている流し台が、今日は蓋がしまっていてテーブルに変わっていた。 そのテーブルの上にケーキが置いてあった。 「そこの不二家でケーキ買ったんだ。 1番小さなケーキだけど、数字のローソク付けたよ♪」 32という数字のろうそくが、イチゴの生クリームのホールケーキの真ん中に刺してあった。 「さあ。2人で誕生日を祝おう♪ 良かったよ。静香の誕生日前に退院できて! さあ。座って。火を付けるよ♪」 静香は凄く驚いたが、飯田の気持ちが嬉しくて火を付けた数字のろうそくに息を吹きかけて消した。 「おめでとう♪静香。 なんだかんだ言って、付き合って3年目になるんだな♪ 俺は静香に一目惚れしてから、7年になるんだ。 こんなに俺は一途な男だと思っても見なかったよ(笑)」 「尚ちゃん…自分が大変な時に…私の為に…ありがとう。この間…誕生日プレゼントのイヤリング貰ったのに…また祝ってくれて…」 「ん。静香の誕生日祝いと俺の退院祝いだよ♪」 「そうね。尚ちゃん♪退院おめでとう♪」 「ありがとう。頑張ってここの店でリハビリするからな♪」 そう言いながら、小さなホールケーキを半分に切った。 「このくらい食べられるだろ? 残しても仕方ないしさ。」 ショートケーキ2個分はあった。 「うん。お腹空いてるから、食べられるわ♪」 「不二家のケーキってさ。昔はクリームが甘かったけど、今は甘さ控えめになったよな?」 「うん!美味しい。スポンジふわふわでいくらでも食べられそう♪」 満面の笑顔でケーキを頬張る静香を見た飯田は 「なあ。ケーキ食べたら静香を食べたい。」 「尚ちゃん。」 2人は食べ終わると、飯田は厨房先の店の方に静香を連れて行った。 「今日はケチついた倉庫はやめる。」 飯田が怪我した倉庫は見たくもなかったのだ。 お店のカラオケの時に使う座敷に座布団が引いてあった。 「まだまだゴールドフィンガーに戻らないけど… 練習させてくれる?ここに座って。静香。」 静香は黙って座布団の上に座った。 静香は流産してから、フェラはしてもエッチはしていなかった。 又、もし、妊娠したら…それが脳裏に浮かんで怖かったのだ。 「静香?震えているけど…流産したから…怖いのか?」 静香はコクリと頷いた。 「ちゃんと避妊具使うよ。 もう、静香を悲しませたりしないよ!」 そう言うと、飯田は口付けをして、右手で静香の胸の膨らみを揉むと 「ああ。静香。おっぱい揉めるって嬉しいな。 ちょっと指が痺れているけど… 早く感覚を元に戻したい。」 飯田の右手がどんどん静香の体のへその下に行く。 「ああん。尚ちゃん… あ、ああぁ。」 「静香。もっと色っぽい声を出して! この部屋はカラオケの部屋だから、防音装備しっかりしてるから大丈夫だよ。」 静香は感じていた。 でも、いつもの飯田の指ではなかった。 「くそっ!ダメだ。中指が言うことを効かない! 指がつる… いた!…っつう。」 「尚ちゃん?指の練習は今日はここまでにしましょう。 本番行ってもいいよ♪」 「ん。ありがとう。でも、静香をイかせられないのは男として、不名誉な事なんだよ。」 飯田は指がダメなら舌でイかせようと試みた。 「ああん。ダメよ尚ちゃん。 汚れているから!」 「俺は静香のこの匂いが堪らないんだ!」 静香は飯田の舌でイかされた。 「静香?イったの?避妊具使うね。入れていい?」 静香が頷くと、飯田は静香の上に乗った。 流産したから1ヶ月たったセックスだった。 飯田の指のリハビリより、静香のセックス恐怖症のリハビリかもしれないと思った。
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