474. 夫婦の会話

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474. 夫婦の会話

人生ゲームを一通り終わると、母親は寝床についた。 旦那も憲一を寝かすために、憲一の部屋に行った。 ゲームが終わる頃、旦那に 「布団敷いといて。」 と、言われた。 今夜はこっちで寝ると言う意味だろう。 誕生日のプレゼントも貰って… 嫌とは言えなかった。 母親がいるから余計だ。 もしかしたら、母親は気を遣って早く部屋に戻ったのかも…なんて思ったりもしちゃう。 引き戸を開けて、旦那が部屋に入ってきた。 「ここは和室なんだね。その上にカーペットを引いたんだね。」 「あ。そうなの。私が美咲が中学に上がるときに部屋を交換したのよ。 私はベッドだったから、カーペットを引いてもらったの。 でも、そのうちお布団の方が部屋を広く使えると思って、ベッドはかたずけちゃたの。 冬はコタツの方が良かったから。 カーペットはこの間、新しく引き直したから綺麗よ。」 2つ並んでいた布団を旦那はくっつけたいた。 「静香?子宮の具合はよくなった?」 「え?あ。大丈夫だと思う。 まだ、生理が来ないけど…」 「今日はゴムちゃんとつけるから、いいかな?」 あ、やっぱりそう来るよね。 旦那はもう、私と2ヶ月以上してないものね… 「静香?怖いの?」 静香はコクンと頷いた。 「優しくするよ。こっちにおいで。 リハビリしよう。」 もう!何がリハビリよ! もう、リハビリは済んだわ!…なんて言える訳もないよね。 旦那が静香の手を握り、自分の布団に引き寄せた。 「2ヶ月半は長かった~。今回も出来なかったらどうしようかと思ったよ💦」 尚ちゃんもそれらしき事言うけど… 「男の人って、出来ないとどうなるの?」 疑問を旦那に投げてしまった静香だった。 「え?あ、ハハハ。まあ、オナニーして終わる男が多いかな。 男ってたまに出さないとさ(笑) 変なこと聞くなよ。 とにかく、俺は静香とじゃないと出ないの!」 旦那は静香にそれ以上、質問されたくなくて口づけして話を止めた。 もう、旦那は待ちきれないほどに激しく愛撫してくる。 優しくするって言ったよね? でも、ゆっくりされるより、早く終った方がいいかとも思った静香だった。 「駄目だ。もう、入れていい?」 コクりと静香は頷いた。 旦那は記録的な早漏で終った。(2人の間で) 満足した旦那が煙草をふかしながら、 「今年は色々あったけど、静香は厄年真っ只中なんだな。 明日、厄落とししてくるか?」 「え?あ。私ね。いても立ってもいられなくて、鹿島神宮に厄落としに一人で行っちゃったわ💦 私の事より、お母さんの事があったから…私が早く厄落としに行かないともっと酷くなると思って…」 「あ。そうなんだ。そうだよな。 色々あったから…ごめんな。 いつも居ない亭主で。役に立たないな(笑)」 「いいのよ。厄落としは私だもの。 車の祈願もしてきたわ。」 「そうだよな!新車なのに! ディーラーに怒ってきたよ!」 「え?よっちゃんが?」 「だってそうだろ?車が故障してノロノロになってトラックと正面衝突しはごったんだろ? その為に流産したんだ。普通は弁護士に頼むところだぞ? 静香が大人しいから、向こうもつけあがるんだよ? 亭主のくせして何にも知らなくて… 何か、後から知ったらどんどん腹が立ってきて… それじゃさ。明日、ディーラーに行こう! お詫びにって、色々オプションをタダでつけてくれるみたいだからさ♪」 そんな話になり、次の日を迎えた。 朝ごはんを食べてから憲一と3人でディーラーに向かった。 母親はお昼はうどんを食べるから、ゆっくり家族サービスしてきてねと言ってくれた。 母親も今まで一人暮らしだったから、たまには独りになって、ゆっくりしたいのだろうとも思った。 ディーラーに着くと社長が岡野家の所にすぐに駆け寄ってきてくれて、フカフカのフロアマットを付けてくれたり、可愛いシートカバーを付けてくれた。 そして、初車検までの間の点検を全てサービスにしてくれる約束を交わしてくれた。 帰りがけに旦那が 「言ってみるもんだな。まあ、弁護士頼めばこんなもんで済まなかったと思うけどさ。 これからも付き合って行くディーラーだから、わだかまりあると行き辛くなるしな。」 「よっちゃん。もう、いいよ。 流産の事は忘れて! 私が辛くなるから…」 「ごめんごめん。もう、言わないよ。」 憲一がお土産を沢山貰って喜んでお父さんに駆け寄った。 「お父さん♪見て見て!ラジコンカー貰っちゃったよ?後、福袋も!」 社長と事務員が深々と挨拶をしていた。 「社長さん。息子にまでお土産を頂いて、ありがとうございます!」 旦那がペコリと頭を下げた。 静香もその後ろで挨拶をして、岡野家はディーラーを後にした。
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