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今までいいとも思わなかった流行りのラブソングに聞き入ってみたり。
以前、読んだ本のどうでもいい思っていた箇所がやけに気になったり。
しかし、これは恋ではないと思う。
断じて違う。
向こうが俺に恋していないのに、こちらばかり振り回されるのは、それこそ、腹立たしいし。
……ほんとうに自分が未結を好きで。
向こうが自分を好きでなかったら、どうしたらいいのかわからなくなってしまいそうだったからだ。
「俺はご苦労さんさんであることをあいつに告白するべきだろうか」
そう尋ねながら、ボトルを須賀に渡す。
「……俺に聞かないでくださいよ」
と言う須賀に、そういえば、こいつは坂本のことを好きなんだったな、と思い出し、
「すまん」
と謝った。
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