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次の日、社食に、須賀と宮原と三人で行ったら、ちょっとざわついた。
妙な組み合わせだったからだろう。
社食を出たあと、あの自動販売機の前を通った各務はそれを眺めながら呟く。
「この自販機であのボトルを買う奴は、ご苦労さんさんな俺になりかわろうとして買ってるんじゃないかと思ってしまうんだ」
「違うだろ」
と宮原に言われた瞬間、あのボトルが売り切れているのに気がついた。
「なんでこんなに人気なんだっ。
みんな、あいつを好きなのだろうかっ」
思わずそう叫ぶ。
宮原に、
「しっかりしろ、買っているのはお前だ……」
と言われてしまったが――。
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