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(はぁ、なんでこんなことになってるんだか)
リムジンの窓から見えるのはどこの城だと目を疑うような建物。その正体はは学園だ。
「どう考えても学校の規模じゃないだろ…」
ぶちぶち文句を垂らしながらスマホのメールに目を落とす。
『愛する冬夜
久しぶりだな冬夜、元気にしてるかい?
お前の高校の話なのだが、桐生学園に行くのはどうだろう?
全寮制なので毎日冬夜の顔が見れないのが残念だが、そこなら変な女もいないし、お前の義兄が理事長をしている分安全だ。
お前の優秀さは分かっているから、勉強も別にしなくていいし、仕事も忙しければ調整するよ。好いた人がいれば口説いてもいい。
きっと楽しい学生生活になると思うよ
ぜひ検討してみてくれ
父』
父さんがここまで勧めるなら俺は行くけどね。でも父よ、勉強も別にしなくていいというのは些か自由すぎやしないか?まあ、末っ子に激甘な父さんがいいそうなことだ。
さて、ついこの間まで仕事漬けだったんだ。久しぶりの学生を楽しんでみよう。
「久しぶりだね、冬夜」
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