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「ごめんなさい、うっかり破っちゃったわ。でも邪魔だったの、許してね。だってその奥に用があるんですもの。……ああ、さすがに、処女は狭いわね。固定しないと」
足の間から、聞きたくもない機材と水音がする。どうやら花びらを開いたまま固定したらしい。この後にされる拷問を考えれば、それも妥当なところではあるのだろう。全く嬉しくもない話であったが。
「お待たせ。じゃあ、始めましょう?とっても楽しんで貰えると思うわ。……嫌なら、さっさと罪を認めた方がよくってよ?」
「……罪も何も、ございません。私は、無実です」
「あら、そう」
香鈴の言葉を聞くと同時に、尋問官は。
「じゃあ、仕方ないわね」
「ぎっ」
次の瞬間。筆舌に尽くしがたい激痛に貫かれ、香鈴は絶叫していた。
「がああああああああ!」
女が強引に、竹串を子袋の小さな小さな穴にねじ込もうとしてきたのである。その穴を責められることで感じる女もいないことではないと聞くが、それはあくまで相当な上級者の話である。普通の女、それも処女が、そこで快楽など覚えるはずもないのだ。本来ならば月のものの時に僅かに血を流し、子を孕む時にのみ広がる場所である。通常の状態では、きつく筋肉で締まっている箇所だ。そこを強引に開かれる苦痛が、いかほどのものであることか。
「さすがに固いわね……でもごめんなさいね?紅帝様には、貴女を壊しても構わないと言われているのよ。よいしょ」
「ぎいいっ!」
「あはは、流石の貴女も凄い声ね。子袋の口が開いて締まらなくなるまで、子供が産めないくらいに壊れてしまうまで続けるつもりだから……それが嫌なら、さっさと自白しなさいな。ほら」
「ぐうっ!」
細い串が、ぐいぐいと穴に押し込められ、無理やり押し広げられようとする。そして僅かに穴が開けば、その穴を傷つけるようにごりごりと回転させられる。
激痛の上に重なる激痛。じわり、とあまりの痛みに再度小水が漏れるのが分かった。歯を食いしばり、痛みに耐えながら、香鈴は。
――屈するもんか……絶対に……!
目蓋の裏、ひたすら愛する人の顔だけを思い浮かべるのである。
それだけが地獄の中――香鈴にとって、己の意思を支える全てであったのだから。
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