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ヘマはしないぜ
まだまだ困惑気味の俺の手を引き、連れていかれたのは馬鹿でかい食堂。
ここへ来るのは初めてではないので、さほど驚かない。
食堂の中へはいると席がまばらに空いていた。俺たちはその中から適当に座ると、メニューを取り出す。
「りょーちゃん何食う???」
「豚骨ラーメンとたこ焼きとお茶漬けとライスバーガーとタピオカ。全て大盛で」
「相変わらずよく食うな…じゃあ俺は定食Aにするか…転校生は?」
「そろそろ名前で呼んでくれてもいいんだぞ!!!!!!俺、オムライス!!!」
「王道ktkr」
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それぞれ頼んだメニューが届き、いただきますをしたその瞬間、急に食堂内がざわつき始めた。
「ギェエエエエエエ!!!!!!会長様ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!……あっやべ死ぬ」
「おい倒れんな!!!!副会長様が見えねぇだろうが!!!!!!」
「あっあっあっ書記様書記様…今日も素敵です愛してます」
「ふ、ふ、ふふふ風紀委員長様……なんもしてないけど褒めてください!!!!!!」
おい最後。
「ポゥげ…生徒会と風紀来ちゃったよ…。
!!!…やべぇよりょうちゃん!なんかこっちによってきてる…!」
「あっ!!!薫だ!!!おいこっちに来いよ!!!」
「このおバカ!!!人見知りはどこいったのよ!!!………ってりょうちゃんさっきからどうしたの?」
「…………………………。」
もちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもち…………………………
恥ずかしながらこの俺、上坂諒はタピオカを飲んだことがない。
このタピオカとは初めましてだ。
故に_________いつタピオカを飲み込めば良いのか分からない。
「エッッエッッりょうちゃん…もしかして、タピオカ飲み込めないの?」
コクリ
「……かわい…っじゃなくて!もう何してんだよ…生徒会と風紀来ちゃうんだぞ!?」
そんなこと言われてもな。俺はチャーミングだから仕方ないと思う。
「疾風!!ここにいらしたんですね!」
「ほらあ!!!来ちゃったじゃん!!!」
もちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもち…………
「もちもちしない!!!!!!」
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