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西山side
拝啓、諒ちゃん
今俺は諒ちゃんを襲ったという噂の、ヤンキー君の所にいるよ。
色んな人に聞き出してヤンキーの場所を突き止めた俺。
辿り着いたのはしばらく使われないなかった空き教室だった。
ガラッ!!!!!!
「未だにおもらししてる(大嘘)ヤンキーくん達はここですかァ⤴︎⤴︎」
俺はしっかりと名誉毀損も忘れずに威勢よくドアを開けた。
一気にこちらを睨みつける何十もの目。
どこを見回してもヤンキー・ヤンキー・ヤンキー。
ヤンキーの博物館ってか!!!!!!
ハッハッハッハー!!!!!!!!!
……なんだか冷や汗が止まらないなぁ…。
決してね、怖くなどなっていないよ。
うん。全然怖くないピン。
そんなことを考えながら
ここに突っ立ち始めて、かれこれ56分。
今まで空気を読んで黙ってたヤンキーが、
とうとう痺れを切らして話しかけてきた。
「……おい、てめぇさっきから一体なんな」
「ハリケーンチョォオオップ!!!!!!」
おっへへ…これは俺の必殺技だ。
油断させといて、相手に隙を作らせる…。
これを食らったやつはあまりの痛さに
悶えた挙句、気絶するであろう…。
残念だったな喧嘩三昧のヤン
「イテ」
…………………??????
イテ??????
いや待ってくださいよ。
今のはいっっっでぇっ!!!って言って反応するとこでしょ。
エッッ???なになにそのデコピンされちゃったレベルの反応の薄さは???
あれれー???おかしいなぁ。
どんどんヤンキーがこっちに向かってくるよ??
凄い殺気じゃん…。いやいや無理無理。
俺っち諒ちゃんの前でしか力発揮出来ないから。
アッ殴られる___________。
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!上坂諒!!!」
死に物狂いで叫んだ親友の名に、殴りかかってきたヤンキーは動きを止めた。
「てめぇ…何で俺のフィアンセの名前知ってんだ…??」
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