俺はクラスマッチが好きだ

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くそ長い廊下を歩きまくって漸く着いた 教室。 騒がしいのはきっとクラスマッチの競技を決めているからだ。 ………それにしても凄く騒がしい。 横を見ると、西山も同じ気持ちなのか苦笑していた。 「なんかうるさいねぇ…」 あぁ、全くだ。 「騒がしい子豚共め」 「エッッ何キャラ?」 それな。俺も思った。 西山は苦笑いを深め、 諒ちゃんは本当にわからないよ……と言いながら教室のドアを開けた_______、 と、思ったらすぐに閉めた。 ちらりと見えてしまった光景に、 「うちのクラスはほんとにおかしいなァ…」 西山は虚無っている。 「フッ………おもしれぇ女」 俺は親指を唇に当て、そう呟いた。 「いやだから何キャラ?」 「「…………………。」」 長い溜息をつき、 ほんとになんなんだと精一杯の困惑顔を見せた西山はもう一度教室のドアを開けた。 ガラッ!!!!!!!!!! 「だっからァ!俺!様!が! 『キャルルン♡かわい子ちゃん集まれ♡キャピキャピ競歩という名の散歩大会♡』 に出場するって言ってんダルォ!!?」 「可愛さの欠けらも無いあんたは黙ってろよ!!!」 「鏡でも見てこいや!!!」 「競技の趣旨わかってんのかてめぇえ!」 「ど玉かち割んぞオンドレ!!!」 おっっっっふ……。 ただいまチワワ(???)からものすんごい攻撃を受けた男は、 春川瑠夏(はるかわるか)。 厳ついのにやたら自分を可愛いと思っているかなりヤバい感じの奴。 ちなみに一人称は「俺様」。 「じゃかましいわ!!!!お前らは俺様の可愛さ♡に嫉妬してねぇでさっさと自分磨きでもしろよな!!!」 「「「「殺す」」」」 やばい。チワワが一瞬にして殺し屋に。 西山は慌てて止めに入った。
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