クラスマッチまだですか?

1/2

1194人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ

クラスマッチまだですか?

チワワ達と春川の乱闘も弱まり、 随分殺伐した空気の中行われたのは、クラスマッチ競技1番の目玉である、 『借り物?あまっちょれェ事言ってんな!借り人競走だろ!?大会✩』 である。 このふざけた大会名は風紀副委員長である 小波界が名付けたもので、その名の通り借りるのは物ではなく人。 「好きな人」ならまだ可愛いもので、中には 「禿げてる人」「ギリギリヤレる人」 「河童」などがあり、出場者は毎回顔面蒼白だ。 まぁそんな頭のネジが外れたような大会なので出たいやつが居ない。 チワワ達はまだ春川への鬱憤が収まってないのか、春川に押し付けようとしていた。 「おめぇが出ろや。可愛いんだから良いだろ?お?」 なんだかすごい形相で春川を舐め上げるチワワ。 俺はそっと西山の目を手で覆ってあげた。 あれは見れたものじゃないぞ西山。 「俺様は確かに可愛いけどこれは出たくねえよこのお茶目さん」 バチコーンとウインクする厳つい男。 俺は更に西山の目を覆う手に力を入れた。 あれも見れたものじゃないぞ西山。 なかなか決まらない出場者に、今まで空気だった転校生、加賀美疾風が声を上げた。 「おいお前ら⤴︎俺と⤴︎諒が⤴︎出てやるから⤴︎もう喧嘩すんの⤴︎やめ⤴︎ろ⤴︎よ⤴︎」 お前は語尾を上げんのやめろよ。 …………って、…おいおい待てよ アッハッハッハッハッちょっとおかしくないか?ん???? この転校生(バカ)今なんて言った? 『俺と諒が出てやるから』 おめでとう。加賀美疾風(コミュ障馬鹿野郎)。 たった今、お前の命日が決まったぞ。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1194人が本棚に入れています
本棚に追加