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NewSeason-新たな季節-
高校二年の春。
教室が変わった---
学年が変わった---
季節が変わった---。
■□■□■□■□■□■□■□■□■
あなたがいなくなってもう何度目の春だろうか?私は、あなたを今でも鮮明に覚えている。星の数程の思い出を---。
私には後悔していることがある。
それは、あの日、あの場所で約束なんてしていなければ、あなたが命を落とすことがなかったかもしれないこと---。
そして、あなたに嘘をついてしまったこと---。
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数学の授業は、ただでさえ眠くなるのに先生のアレンジが効いてくるため
窓に目線をそむけたくなる。
二年生のクラスは、四クラスあるが
私のクラスは一応、特別進学コース
通称“特進”なのだ。
だからなおさら先生方教師陣は、受験勉強を意識する為力を入れる。
まったく話を聞かないこともできないので、カバンからそっと手紙を取り出す。出しても届くはずのない人に宛てた一通の手紙。
心の中のどこかで届くんじゃないかなんて思ってしまう自分がいて、本当に情けなくなってくる。
あなたは、ずっと“幼なじみ”だった。
最初から……。
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