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「……つ……むつ……六弥!!」
「…!うひゃああぁ?!」
ガタッ!!
「おうおう火燈くん、俺の話を聞かずしてそんな幸せそうな顔をしながら寝るとは
いい度胸だなぁ、てかなんだその変な叫び且つ過剰なまでな反応は。
思わずこっちがびっくりよ」
「え、あ、ご、ごめん?」
んーと、どうやらお昼ご飯の最中に友達1号が熱く語ってる途中で俺寝落ちてたみたい。
けど、いまいちまだよく把握してなくて思わず疑問形で返しちゃった。
「いやいやいや、そこは疑問形じゃなくて肯定文で返して欲しいかな?」
そしたら案の定そう言われたから、ですよねー。
と言ったら何故か呆れられてしまった。
解せぬ。
「んで、まぁいいとして、最近火燈いつもより元気幸せオーラを振りまいてっけど、
何かいい事あったん?」
「え、あ、うん!実はそうなんだっ。あ、でも秘密!」
「なに?俺たちに秘密ごとはなしだぞぉ火燈くん?」
「そうだよ、俺たちに秘密なんてそんなの寂しいぞ」
まぁ、はい
友達1号、2号と俺の3人のモットーは、
"秘密ごとなし!どんな時でも支え合い助け合う、皆楽しいのが一番だ!!"
ということでこうなる訳で、
なんてこと口走ったんだ俺。
と心中で自分を責めたがすでに遅し。
「えーと……、明日好きな人と会うからそれが楽しみだから……
って、これで満足か!お前ら!」
と結局半場ヤケクソになって言ってしまった。
そしたらいきなり2人が幽霊みたいに、フラァ、ってくるからビビった。
「…火燈それ一体どういう事かな?
と言うかお前、好きな人とか出来たんだな!」
「うんうん、いやぁ、お兄ちゃん感激や。
で、相手はどんな人なんだ?」
……ちょっと待て。
予想の斜め上の反応が返ってきたぞ。
てか、ツッコミどころ満載過ぎるんだけど!?
「いやいやいや、お前らリアクションおかしくね!?
俺、恋とか出来るからね!?
それに、俺はいつからお前の弟になったんだ?
しかも思わず口調が方言になってるし!」
一体俺って、周りにどう思われてるか心配になってきたよ。
あぁ。
「いやぁ、だって、なぁ」
「みなぎる元気と無邪気で恋を知らない犬?」
「犬!?え、俺そんな風に思われてたの!?」
いやいやいやいや、俺は犬と思われてたの!?
ちょっと待って、軽くショック
いやね、自分でも他の人よりかは、超元気で無邪気な性格してるなと自覚はしてたけど、
犬って、何?
ちょっと泣きそう。
「うん、犬だよね」
「うん、犬っぽい」
「ちょっと待って?二人して酷くない?
うぅ、もういいもん! いじけてやる!バーカ!」
「えちょ、そんな拗ねんなって。よしよしよし、冗談に決まってるだろ?」
「うん、犬なんて冗談だから、いじけてないでこっち来て話の続きをしようぜって」
「ほら!その、よしよしよし、とか犬の扱いじゃん!
もう本当に知らない!フン!!」
「「あ、六弥!」」
追伸、今日から友達1号、2号に拗ねました。暫くは、塩対応で接してやる!
うぅ。
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