プロローグ 遠藤金藤は、主人公になりたくない。

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そんな毎日だけれど。家族や友達と小さな幸せを噛み締めるこの生活を、俺は存外、気に入っている。 コンビニで新作の弁当やお菓子が出て、買う時。 一年に一度の商店街の祭り。 銭湯に入った後に飲む、一杯の牛乳。 主役には絶対向いてねえ人生だけど。 こんな小さな幸せだけで、まあ、十分。 人生省エネモードだ。 大きな望んでるものは、別に巡ってこなくて良いから。 その分、大きな望んでないもんもこないでほしい。 ただ、自分で自然にそう思うようになったわけでもなく、きっかけはもちろんある。
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