41人が本棚に入れています
本棚に追加
◆
「おい、いつまで寝てんだ金藤」
「あいて!」
激しい頭痛で起きると、見慣れたおっさんが俺を見下ろしていた。
なんだか、懐かしい夢をたくさん見ていた気がする。
「叔父さん、いてえよ!」
「うるせー。起こしてもらえるだけ、有り難く思え。そろそろ仕事の時間だろ。しゃきっとしろよ」
「あ、ああ。そうだな。はい」
仕事、な。
一昨日まで学生だった俺は、17歳にして突然、社会人デビューをすることになった。
俺が何かしたわけではない。信じてくれないだろうがありのままを伝えると……
昨日、学校が消滅したのである。
しかも、俺のせいで。
最初のコメントを投稿しよう!