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「来年受験なのにどうすんのよ。きんと、この前も赤点で補習ばっかだったじゃん!」
俺の唯一、女友達と断言できる存在・山吹めいこが、小動物みたいな顔をむすっとさせて怒ってくる。
きんとは、かねふじ、金藤、きんとう、きんとからとった俺のあだ名である。そう呼んでるのは、この腐れ縁の幼なじみたちだけだが。
「頼む! 一晩……一晩でキリの良いところまでやったら満足するから、今日はどうか……!」
「ぜってえそこまでやったらお前、来週の試験までやり続けんだろ」
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