さあ黒歴史よ、私にかかって来なさい!

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 一時限目は現代文にゃ。担当の先生は三十代前半くらいの女の先生にゃ。 「では、この文を黒崎さん。読んでください」  私の名前が呼ばれたにゃ! どうするにゃ!? 語尾を『にゃ』にして読むべきかにゃ!?  どう読もうか悩みながらも「はいにゃ」と、私は返事をして読み始めたにゃ。  なんか教室内がザワザワしたような気がしたけど気のせいにゃ。 「現代社会において、コンピューターは必要不可欠であり、チョンマゲも非常に重要視されるようになってきたにゃ。そして、夜に輝く星はとても綺麗なのであるにゃ。流れ星が流れれば皆願いを込め、トイレに行きたくなれば、すぐ駆け込むのであるにゃ」 「はい、そこまででいいですよ。……ということでこの文から推測出来ることは─」  ふぅ、緊張したにゃ。……ってあれ? つっこまれなかったにゃ!?  何故か先生は私の喋り方を指摘することはなかったにゃ。しかし、その一方でクラスメイト達は私の喋り方の不自然さに気付いたようで、ザワザワと騒ぎ立てていたにゃ。ああ、恥ずかしいにゃ! 「皆さんどうしたのですか? 静かにしないとダメですよ」  先生がそう注意すると、一人の男子生徒が言うにゃ。 「いや、だって先生。『にゃ』ですよ? 『にゃ』」 「え!? 猫がいるんですか!? どこですか!? 私に教えてください! もし見つけましたら授業を中断して猫を愛でましょう!」 「ダメだこりゃ。先生の天然っぷりにはついていけねぇや」
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