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一閃の戦い
負けられない戦いはいつも目の前のそこにある。何故かと言われたらこの戦いは、お互いの命がかかっているから。
俺は、タナカタイチ日本人の25才だ。よく読まれるファンタジーの世界観にあるようなヒーローを気取って車から子供を助けて轢かれた事から始まった。
この異世界に転生し、神から勇者として生まれてから早16年が経っていた。気持ちはずっと25才のまま止まっている。
これまで色々な事があった。12才で育った村を出てからモンスターを倒しては自分の成長と剣技を磨いてきた。四天王を傷だらけになりながら倒し、傷を癒した今魔王と対峙している。
魔王城の目の前と言うこともあり、目の前の景色は空は雨が降っていてもおかしくないような分厚い雲に覆われ周りの木はよく分からない紫色の木ばかりだ。
愛剣の神刀を両手で構え自分の倍位ある魔王も魔剣を構えている。
お互い一本踏み込むと目の前の景色は流れるように消えていく。死にたくないから魔剣の剣筋はスローモーションに流れて交わす。隙が生まれた所で反撃の一撃を入れていく。しかし魔王は頑丈なのか全く通用しない。再び間合いを取りながら
「ハッハッハッやるな人間の勇者よ、これは交わせる事が出来るかな?」
「くっ仕方ない最後の大技出すしかないな」
二人は再び地面を蹴り、あまりの速さに、金色と黒色の一筋の光に換わり交差していった。
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