第1話 平凡な日々

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僕の最初にして呆気なく、一瞬にして恋は終わったんだ…。 だけど、しばらく経った今もなお、まだ兄さんのことが好きでいる。 この恋は決して抱いてはいけなものだとわかった時からは、ずっと辛い日々だった。    兄さんに嫌われたくない… 家族に失望させたくない… 今までの関係を崩したくない、その一心だった。 だから、このことは誰にも言えない、禁断の秘密になった。 …でも実は、僕にはまだ1つ秘密があるんだ。 誰にも言ってない秘密…それは学校でいじめられていること。 はっきり言っていじめはそんなに苦ではなかった。 …僕のこの辛い恋心に比べれば。 僕からしたらいじめは、何でこんなことをするんだろうとしか思ってなかった。 こんな卑劣で下劣なことをする意味が…。 僕はいじめを受けても抵抗はしなかった。 したって何の意味もないし、相手を余計面白がらせるだけだと思ってた。 だからいつもされるがままだった。 でもこのとはきっとお母さんやお父さん、兄さんに心配をかけてしまうから、 絶対に言わなかった。 至る所にできた痣のこと、も… 家族には心配をかけさせたくなかった。 重荷にもなりたくなかったから。 だからこのことも僕の秘密になった。 誰にも言えない、秘密事…。
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