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僕の最初にして呆気なく、一瞬にして恋は終わったんだ…。
だけど、しばらく経った今もなお、まだ兄さんのことが好きでいる。
この恋は決して抱いてはいけなものだとわかった時からは、ずっと辛い日々だった。
兄さんに嫌われたくない…
家族に失望させたくない…
今までの関係を崩したくない、その一心だった。
だから、このことは誰にも言えない、禁断の秘密になった。
…でも実は、僕にはまだ1つ秘密があるんだ。
誰にも言ってない秘密…それは学校でいじめられていること。
はっきり言っていじめはそんなに苦ではなかった。
…僕のこの辛い恋心に比べれば。
僕からしたらいじめは、何でこんなことをするんだろうとしか思ってなかった。
こんな卑劣で下劣なことをする意味が…。
僕はいじめを受けても抵抗はしなかった。
したって何の意味もないし、相手を余計面白がらせるだけだと思ってた。
だからいつもされるがままだった。
でもこのとはきっとお母さんやお父さん、兄さんに心配をかけてしまうから、
絶対に言わなかった。
至る所にできた痣のこと、も…
家族には心配をかけさせたくなかった。
重荷にもなりたくなかったから。
だからこのことも僕の秘密になった。
誰にも言えない、秘密事…。
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