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アタシも優響のことで頭がいっぱいで、気付いてなかったんだけど…
優響とアタシの関係がギクシャクし始めてから、あの茶封筒が来なくなったのだ。
そして、嫌がらせもヘンな噂も一切なくなっていた。
入試や就職試験で忙しくなり始めたせいかと思っていたのだけれど、どうやらそうではなかったらしい。
アイツがそれらを総て阻止していたことを知ったのは、本当に最近のこと。
アイツはケリをつけると言っていたけど、何をどうしたかなんて言ってこない。
ただ一言。
「ケリ、付けてきたぞ」
ただ、そう言っていた。
だから、何がどうなったかなんてアタシには分からない。
ただ、アイツが彼女じゃないと言い張っていた2年生の子とは、確実に切れた様子。
アタシに茶封筒を送りつけてきた犯人が、アイツが彼女じゃないと言い張っていた2年生の子だったことを、悠成が教えてくれた。
今後一切アタシに手を出さない条件に、アイツはあの子の気が済むように一緒に帰っていただけらしい。
そして、なるべくアタシと関わらないようにしていたらしい。
アタシに嫌われたとしても、アタシに危害が及ばない方が良いと思って、アイツはそうしていたと悠成は言っていた。
けど、悠成はそれがずーっともどかしく思っていて、あの日アタシを誘ったらしい。
悠成の思惑通りに、優響が行動したわけ。
さすがにあの2人付き合い長いだけあって、お互いをよく理解している。
そのせいか、安心したのか、アタシもつい、悠成の前で泣いてしまったのは不覚だったけど。
結果的に悠成の機転?で、アタシにとって状況は好転した。
そして、それから少し経ってアタシの靴箱に最後の茶封筒が届いた。
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