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第2章〜動き出す運命という名の試練…⑥
✴︎22話〜現れし封印されし物
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ここはシャインスプラウト城。ブラットは倒れガルドに抱きかかえられながら医務室へと運ばれた。
そしてブラットはベットに寝かされ、この城の医師が容態を調べていた。
すると医師は首を傾げガルド達を見て、
「ふぅ、倒れた原因は過労なのでしょうが、もう一つ気掛かりな事があります。それは、病とは違う呪い的な何かに侵されているようなのです。ただ、術的な物に関しては専門外ですので、申し訳ありませんが、私には治す事ができません」
そう言うと医師は、ブラットに今できる範囲の治療のみをした。
その後、医師はブラットの治療を終えると、ガルド達に軽く会釈をした後、オルフェに一礼をし医務室から出ていった。
「過労と術的な何か……」
「ガルド様。過労だけならば、ここでしばらく休んでいれば落ち着きますが。術的な何かに侵されているとなると」
クラウドがそう言うと、レオルドはブラットの身体を調べ始めた。
「これは……今まで、ブラットの身体をじっくりと調べた事がありませんでしたが。まさかこれ程まで多くの術式が刻まれていたとは」
レオルドにそう言われ、ガルド達はブラットをよく見た。
「レオルド。これはどういう事なのでしょう?私はブラットの事が気になり1度だけ、身体を透視し調べた事がありましたが。その時は、これ程まで多くの術式は現れていませんでした」
「フェリア様。恐らく、この術式は誰にも気付かれないように、何者かが封印した物かと。そして、何らかの影響によりブラットは倒れ、封印が解け術式が現れた」
レオルドがそう言うとガルドはブラットを見ながら、
「なるほど。倒れた直接の原因は過労ではなく、ブラットの身体に刻まれた術式の内のどれかに反応したって事なのか?」
「ガルド様。それは分かりません。ですが、ブラットが倒れ何かに反応し封印が解けた。いえ、その逆かもしれませんが。ですが、それを考えると、この術式以外の何かが要因になり、この封印を解いた。と考えられます」
「確かに、レオルドの言う通りかもしれん。ただ、それが何なのかなのだがな」
オルフェはそう言うとブラットを見ながら考え込んでいた。
そして、ガルド達は交代でブラットを看る事にし、オルフェはクラウドと共に王の書斎へと向かった。
その頃、遙か彼方にある天空の城では、神王ジェネシウスが玉座に座り、マスタードラゴンと共に今この世界や神々の世界で、何が起きているのかを話し合っていた。
「スカイワイズ。世界の動きが何故、乱れ始めたのでしょう?」
「神王よ。我にも分からぬ。だが、言える事は神の中にこの世界……いや、それだけではなく、この神の世界をも変えようとする者が居るとしか思えん」
神王とマスタードラゴンはそう話しながら、この世界を見渡し考えていた。
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