4048人が本棚に入れています
本棚に追加
藤代 拓巳
母一人、子一人で育ち、高校卒業と同時に母親が先立ち、藤代拓巳はそれから一人で生きて来た。
母親はお気楽な性格で明るく、家事が苦手。
その癖、男性がいないと生きていけない寂しがり屋。
恋人はいつもいた。
美人だった。それは自慢だった。
母親の恋人が頻繁に変わり家にいたからか、拓巳は人付き合いが苦手だ。
距離の取り方が分からないし、馴れ馴れしい人も苦手だし、年齢を盾に説教する大人も苦手だ。
人とは極力関わらず生きて来て、多分、そうして生きて行くんだろうと思っていた。
彼女に会うまでは…。
笹嶋愛子旧姓、鮎川愛子
12歳歳上の憧れの女性で、幸せでいて欲しい人。
不器用な自分が手に入れた愛しい妻、今は藤代愛子だ。
最初のコメントを投稿しよう!