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マーフィ先生は心配そうに言った。
「一体、どうしたんだ?二人とも。授業サボるなんて珍しいじゃないか?もしかしたら、道に迷ったとか?ここのキャンパスは広くて、迷路のような教室が沢山あるぞ。まるでニューヨークのような場所だ!!」
「違うんです。あのね、聞いて。生物が休講になったの!!」
マリアは嬉しそうに言った。
「そっか.....。知っているよ。Mr.オーケンが有機化合物で事故って、病院に配送されたんだろ?
そんなに嬉しそうに言うな。だが、生物の勉強は必要だよ。獣医や医者や歯医者になれないからな。
しかも、Mr.オーケン先生が研究で事故るなんて.....。」
「じゃあ、私はこれでー........。」とキャシーが言いかけたところで、マーフィ先生は二人の背中を見た。
「ちょっと待って!!ちょっと待って!!
何か背中に貼り付いているぞ!」
マーフィ先生は二人の背中に貼り付いてある紙をベリベリと剥がしていった。
「“廊下走るな”?君達、ミセス・ドーン先生に気づかれるところで廊下走ったんだろう?もうこれで3回目だ。」
二人はギクリとした。
「ゆ.........許してください!これ以上、悪いことしません!!」とマリアは土下座しながら、叫んでいたのだ。
「そうじゃないんだ.........。」
マーフィ先生は呆れてしまったのだ。
「どうやら、会議でミセス・ドーン先生が俺に怒鳴りつけられているから、あの彼女をどうにかして欲しいんだ。保護者みたいにうるさくてよ、おまけに耳の鼓膜が破れてしまったのだ。君達、協力してくれるかい?」
二人は呆然とした表情して、黙りこんだ。
え?どうしろと?
「そんな顔をするな。君達は悪くない。凄く痛かっただろ?これこそ、120kg超えたお相撲さんだよ。気を戻して、もう一回、ビートルズを聴くかい?
後の授業は無いだろう?」
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