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裸エプロンは致しません
出しっぱなしのやりっぱなし。
ズボラな千坂の部屋は一週間行かないだけで汚くなっていた。
「千坂さん、靴下は洗面所。食器くらいすぐに洗いましょうよ」
何日目のコップだろうか、聞くのも嫌になりそれをシンクへ運ぶ。
「家に帰るとやる気が出ないんだよ」
それでも百川は洗濯をするし食器もきちんと洗う。
ため息をつき、洗濯物を集めて千坂へと手渡した。
「洗濯。ついでにお風呂を洗ってください」
「えぇ~」
「俺はご飯を作りますので」
バスルームの方角を指さしてはやくやるようにいう。
しぶしぶとバスルームへと向かう千坂に、百川は椅子の背もたれにかけてあるエプロンをする。
これは千坂が百川のために用意してくれたものだ。
本人は裸エプロンを見たかったようだが。
「はぁ、何を考えているんだか」
千坂に熱い目を向けられたままで料理をすることなどできるわけがない。
腹を満たすよりも欲を満たす方を優先してしまうだろう。
「いや、俺は中も満たされちゃうか……」
思わず声に出てしまった言葉に、
「何、想像してんの?」
と腰に腕が回り、その声の方へと顔を向ければにやにやとした千坂がいる。
「なっ、終わったんですか」
「いや、まだやってない」
「それなら洗濯と掃除……」
「洗濯は風呂に入ってからでいいだろう? それにシャワー一緒に浴びようかとおもって」
服の下に手が入りこみ脇腹をいやらしくなでる。
「わぁ、包丁を手に持っているときに触ると危ないですってば」
まな板の上に包丁を置いて千坂の方へと顔を向ければ、ぺろりと唇をなめられた。
「で、百川の想像通りになるわけだ」
「はぁ。わかりました。ご飯は抜きでいいんですね」
エプロンを外し千坂の首に腕を回す。
「ついでに洗濯と風呂掃除、しっかりやってもらいますからね」
「ん?」
顔を背けて素知らぬふりをしようとする千坂に、頬をはさんでこちらへと顔を向けさせてキスをする。しかもいやらしく音をたててだ。
「ふ、ももかわ、いやらしいィ」
ちゅっちゅ、くちゅ、くちゅ……。
それが百川の返事。
火照る体を千坂の手がなでる。
服をめくられ、真っ赤な粒に吸い付く千坂に、百川は髪をかき混せた。
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