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『こやつは今日、特別なことは何もないぞ?』
『昼はカップラーメンだったから、夜はいいんでないかい?』
『最近不摂生過ぎる!自炊をさせなければいかん』
『自炊ったって、炊飯器もないぞ?こいつ』
『ではレンジでチンする白米を買えばよいだろう。そして味噌汁もインスタントでもよし。せめてさんまの蒲焼き缶詰でも、とやつを買い物へ導くのだが・・・』
『無理無理、まだタバコ吸わないだけでもマシだ』
「思い切って、唐揚げ弁当いっちゃう?」
唐突な言葉に、不思議な二人組は大げさに驚いた。そしてどれどれと、またチラシを食い入るように見る。
『4個入りと6個入りどっちよ?』
『値段からすると4個入りだろう』
『俺、4っていう数字好きじゃないし、ここは6だ』
『いや、390円だから最初の予算に近いから4だ』
『ワンコインで買えるんだから6でいいべや』
山伏と作業員は、にらみ合った。
『そもそも食費を削減して、炊飯器を買うべきだろう』
『一人暮らしじゃかえってそんなもん、不便だよ』
『こやつは昨日の飲み会も一次会で帰らなかったのだぞ!』
『あれはさ、久しぶりだからってオレが残るようにしたんだ』
『うぬ〜!貴様のせいだったのか!』
『終電間に間に合ったからいいべ?』
「あ、俺昨日唐揚げめっちゃ食ったわ」
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