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みゆちゃんとボクの散歩道には、
桜街道って呼ばれる道がある。
その道には、
桜の樹が幾つも道に沿って植えてあって、
今年の春も
満開となっていた。
「わぁ~、今年も綺麗だね!」
みゆちゃんがそう言った時、
ピューッと
春特有のそよ風が吹いていった。
「あ、チビ。
鼻に花びらが付いてる」
そよ風と共に飛んできた桜の花びらが、
ボクの鼻へと飛んできて、
それに気付いたみゆちゃんが
しゃがんで取ってくれた。
うすいピンク色した花びら、を。
「ね。
チビ、知ってた?」
「クゥ~ン?」
「桜って、満開に花をたくさん咲かせてくれてる時も綺麗だけど、こうやって風に飛ばされて散る時も綺麗なんだよ」
いや、ボクは目の前にいるみゆちゃんが
一番綺麗だと思うよ?
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