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「これから1年間、担任になる原川 哲です。よろしくなー。」
少女漫画なら ここでキラーンとでも描いてあるかのような白い歯をニッと見せて笑う。
「先生ー!何歳ですかー?」
「お?25歳だ。」
「彼女いるのー?」
「ははっ。関係ないだろ!」
既に男女構わず人気者。
飛び交う質問に、嫌な顔1つせず上手く交わす先生は天晴れだと思う。
「この後、学校集会があるから、体育館に行くぞー。話はまたその後でな。
じゃ、廊下に名前の順で並んでー。」
「はーい。」
皆、席を立つと廊下に出て行く。
「……有り得ないわ。」
「へ?」
私も廊下へ出ようと腰をあげた時だ。
前の席の茜ちゃんが難しい顔をして そう呟いた。
「どうしたの?」
「あ、いや。ごめんなさい。行こう、希子ちゃん。」
……何だ??
めっっっちゃ意味ありげだったんですけど。
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