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楽しかったと後から思える昨夜の“修行”の余韻は、最悪の形でぶち壊された。
「真由〜遅刻するぞ〜!」
何時もなら遅くても7時半には起きてくる真由が起きてこない。
心配になって部屋のドアをノックする。
反応は無い。
怒られても、後は野となれ山となれ!だ!…と勢いよくドアを開けると…。
「真由!」
苦悶の声と表情を呈した真由がベッドにうずくまっている。
それだけなら単に体調を崩したのかと思うところだが、“それだけ”ではなかった。
真由の身体の全身に走る銀色のノイズのような物。
「…おい!真由!真由!」
慌てて抱き起こすが、それすら気にしていられないほどなのかこちらに一切反応せず苦しみ続けている。
「…ゲムデウスのゲーム病だ」
いつの間にか背後にいたパラドの呟きにハッとなる。
「お前が負けたっていうバグスターか…!」
悔しそうに顔を歪めるパラド。
「ああ…。まさか真由を狙うなんて…」
「上等だ!野郎…っ!ぶっ潰してやる!」
息巻いて出ていこうとする俺をパラドは止める。
「待て…!ゲムデウスを最速で攻略する為にはエグゼイドの力が必要だ。」
「勇騎か…!」
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