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「観察力がなきゃ、ゲームは攻略できないぜ?」
言われてみれば、そういうゲームは多いと思う。
まあ、そんなにゲームをやりこんだ経験は…確実にパラドほどは無さそうだ。
「よっし!お前達の実力を知っときたいから、これからガチで勝負しようぜ?」
「え?これからご飯…」
「あー、人間はそうだよなぁ…」
少ししょんぼりするパラド。
ん?今の言葉、なにか違和感が…。
「人間…は?」
「ああ俺、バグスターだから」
「「ぅえええぇえ!?」」
衝撃すぎる事実をサラッと言ってのけたパラドに俺と真由は夜なのも構わず叫んでしまった。
隣の方に怒られたのは当然の帰結である。
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あの後、パラドは律儀に俺達の晩メシの時間を待ってくれて、そのまま夜の公園に3人で訪れていた。
「さあ!どっちからくるんだ?」
「はーい!わたしわたし!」
真由が真っ先に挙手。
「よし、レーザーの力をどれくらい…あ、ちょっと待て」
「?」
「持ってるジュエルってやつ見せてくれよ?」
唐突に持ち札を明かすことになる真由。
「えー?ずるく…「あー、レベル差がでかい」
渋々見せてコレである。
「何それヒドい!」
膨れる真由に申し訳なさそうな顔をするパラド。
だが、戦いを躊躇した理由は明白だった。
「真由の持ってるレーザーはレベル3までだ。逆に俺の力はレベル50…だいぶ差がある。せめてレベル0の力があればなぁ」
「ん?レベル0の方が強いっておかしくね?」
ここで最もな疑問が湧いてくる。
「レベル0は無の力、バグスターを抑制する力とかなりの強さがあるんだ」
「「ほほーー」」
一口にレベルといっても奥深い。
檀黎斗が開発したエグゼイド世界のライダーは単なる俺達がやるゲームとは違うらしい。
「いつかお前達もレベル0の力を手にする時はくるさ…さて、となると神崎も…」
「これか?」
俺もゲンムのジュエルを一通り取り出す。
「お、これなら何とかなりそうだ…レベルX《テン》。コイツは追い込むことでレベルX《エックス》に覚醒するからな。」
「コイツならお前の“遊び相手”になるのか?」
「…よし!こうなったら神崎のレベルX《テン》と真由のレベル3。2人がかりと俺で勝負だ。俺ならお前達のレベルを引き上げてやれる」
「マジか!」「やったーー!」
いうなりガシャットを構えるパラド。
「あれ?ドライバーは?」
「レベル50にはドライバーは必要ない。さあ、ガチでやりあおうぜ?」
「「よぉし!」」
『PERFECT PUZZLE…!』
『デンジャラス…ゾンビィ…!』
『爆走!バイク!』『ギリギリ!チャンバラ!』
「「「変身!」」」
『DUAL UP! Get the glory in the chain! PERFECT PUZZLE…!』
『dangerous zombie!Wooooo…!』
『ギリ!ギリ!ギリ!ギリ!チャンバラ〜!』
互いに変身してそのまま戦おうとしたが…。
「あ、近所迷惑だからコレしなきゃ」
『STAGE!SELECT!』
真由のおかげで近所迷惑は回避されたのだった。
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