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また、男の人が指を鳴らすと、そこは見た事のない、凄い部屋だった。
キラキラしている訳では無いけど、どれも凄いものだと思う。
「貴女は、私の所有物です。私の命令に、拒否権はありません。私が死ねと言ったら死んでください」
「はいはい、畏まりましたー」
ただ、死ぬのが怖いから生きてだけだ。生きる目的もない。
「軽いですね。まぁ良いです。貴女名前は?」
「ねぇよ。そんなもん」
親の顔すら知らないし
「名前が無いのは不便ですね…。イーラと言うのはどうです?」
「分かったよ。あ、そういやあんたの名前は?」
「ロー二・サニカです。」
ローニ・サニカって何か聞いたことあるぞ?確かアレか、見た目は美しいがその鬼畜さで有名…だったけ?何かそう言うのを聞いた気がする。スラムですら有名なら多分凄いやつ
「では、出て行ってください。ここは私の部屋なので。」
ニッコリ笑って出て行けと催促するローリ。まあ、外ででも寝れるし、野宿は慣れてる
「じゃあ、失礼しまーす」
部屋を出て、色々探索してみる。途中で何人かの人に会ったけど、あたしを見ることは無かった。ただ少し馬鹿にした感じの笑いは合ったけど
広い家を練り歩いて思う。こんな家な生まれてたら人生変わったのかな。と。生まれながらに人は生としては同じだけど、身分は違う。
「嫌い。」
こんな世界を作った神も、あたしを産んだ両親も
そろそろ飽きてきたので、寝る場所も無いし、野宿しようと外に出る。玄関を見つけるのが大変だった。
大きな庭は、あたしがいつも居るところより材料があって、いつもより良い野宿が出来た。
「そ…だ。パン取らないと…」
パンを取るのは結構楽だ。そこの人が年をいってて、目が老化しつつあるから、簡単に取れる
「その後…鶏…肉…」
あそこの、鶏肉は奪うのは難しいが、旨い。
少し、キョロキョロした後に、立ってここがいつもの所じゃないことを思い出す。
自分の腹が鳴り、そう言えば、何かを食べたのはいつだったかと、思い至る。
「戻ろ‥…」
自分の食料が用意されてあるかは分からないが、それなら何処から盗めばいい。
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