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ふと、斜め上に掛けられた瑠璃色の鞘に目がいった。
吸い込まれるようにその剣を取った。
瑠璃色の鞘には、銀色の模様が浮き出ており、なんの絵柄だろうと鞘を回してみた。
マスズは思わず息を飲んだ。
鞘を回転させることで、龍が雲を縫って飛んでいるようにみえる。
マスズは息を整えると、鞘を抜いた。
キラリとした白銀の刃が輝いた。
こちらには、黒龍の姿が刻まれている。
マスズは軽く剣を振ってみる。
羽衣のような軽さに内心驚いた。
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