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ヤエはマスズを家に案内した。
砂浜近くに緑色の木々が覆い繁っている。
その木々を掻き分けて行くと洞窟が見えた。
マスズは、思わず前を歩く美少女はモノノケの類いかと勘ぐった。
洞窟は少女達の足で10步位しかなかった。
拓けた場所に白木の御殿が建っているのを、目の当たりにしてマスズはさらに目を見開いた。
(本当に自分は化かされているのではないよな。)
いやいや、そんなわけがない。
もしもヤエがモノノケの類いならば、あの浜辺で牙が反応したはずだ。
と、いうことは
「隠れ家か?」
その問いにヤエはにっこりと微笑んだ。
「巫女の屋敷ですわ。」
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