はじまり

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マスズは目を瞬いた。 「…それは、一体どのように?」 オババは元の位置に戻るとヤエを見た。 「ヤエは、神の嫁になるため神山へと入る。そなたにはそのお供をしてもらいたい。」 「神山。」 出雲の神山、と記憶を探る。 確か、人がおいそれと踏み込める場所ではなかったはず。 かんがえたのは一瞬で マスズもただずまいを直すと 「承知いたしました。ヤエを神山まで届ければよいんですね。」 オババはほっとしたように頷いた。 「なにとぞ、ヤエをよろしゅうに。」 「で、出発はいつです?」 「明日じゃ。」
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