一 樊城の戦い‐結成、魏呉連合!!-

2/28
前へ
/107ページ
次へ
程なくして現れた司馬懿(しばい)に曹操は意見を求めた。すると彼は少しの間思案した後にこう提案した。 「関羽がこれ以上勢いを伸ばすことは我々同様に()孫権(そんけん)が喜ぶはずがありません。ここは曹操様が孫権に使者を遣わされ、関羽の背後を突く様にさせれば、樊城の危機は去るでしょう」 「ふん、やはりそう動くしかないな。孫権に使者を送る。……徐晃(じょこう)はあるか!」 呼びかけに応じ徐晃が前に進み出る。 「ここに!」 「お前に5万の兵を与える。呉が動いたら関羽を攻めろ。いいな?」 「お任せ下さい、曹操様。……龐徳のヤローの仇はこの俺が必ずとってみせます!」 徐晃は不思議だった。イケ好かず、喧嘩ばかりしていたはずの龐徳の顔を思い出す度に、関羽への憎しみが増す一方であったからだ。 「徐晃、死ぬな。必ず生きて戻って来い」 「御意のままに!!」 ***
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加