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優雅さんの指の糸は、教室を出て廊下を進み、学校からも出て、どこまでも長くつながっていた。一度つながった糸は、どんなに離れてもつながっているって聞いたけど、こうやって実際見てみるとすごいなって思っちゃう。
だけどこの糸が切れることもあるんだ。それは二人の想いが途切れて、別れる時。
私は糸をたどって歩き続け、ある場所で立ち止まった。
目の前に見えるのは大きな総合病院。そしてその中へ、赤い糸は続いていた。
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