第4話 君は僕の安全地帯

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 知らない、知らない。私には関係ない。 『あいつはやめといたほうがいいよ』  だって私は恋野くんと付き合ってないし、恋野くんのことなんか好きでもないし。 「紅子? どうしたの?」  そんなことを悶々と考えていたら、湊くんたちのことを考えるのを忘れていた。 「もう昼休みだけど……」 「え?」  ランチバックを持った春菜が、私のことを心配そうに見ている。 「行かなくていいの? 中庭」 「あ、うん。そうだね……」  恋野くんに会って、湊くんのことを報告しなくちゃ。  私はお弁当を持って立ち上がる。だけどなぜか中庭に向かう足が、すごく重かった。
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