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今日は白鳥のアイルのおうちに、はりねずみのトミーと、セキレイのレンで遊びに来ました。
セキレイのレンが、白鳥のアイルの歌を聴きたがったのです。
二人はお土産を持って行こうとしたのですが、何がいいかわからなくなってしまい、野原に咲いていたお花を花束にして持っていくことにしました。
「アイルさん、こんにちは」
声をかけながらドアをノックします。
「トミーくん、レンくん、いらっしゃいませ」
そう言ってアイルはおうちの中に招き入れます。
セキレイのレンが、「お花を持ってきたんだ」と少し恥ずかしげに渡します。
「とっても綺麗ですね。ありがとう。」
白鳥のアイルは、早速花瓶にお花を入れました。
アイルのおうちはイメージ通り白い壁にピンクの家具で統一されていました。
「アイルさんのおうち、素敵だね。」
はりねずみのトミーはお部屋を見渡しながら言いました。
アイルは飲み物を用意しながら嬉しそうに「ありがとう」と言います。
三人でお話をしながら、レンが思い出したようにアイルに質問しました。
「いつも歌っている歌はどんな歌なの?」
アイルは「小さい頃に、おばあさまから教えてもらった歌よ。嬉しい時とか楽しい時にも歌うけど、少し元気のない時にも歌うわ。」と教えてくれました。
はりねずみのトミーは「だからぼくがハスキーのカイくんの時に泣いちゃったから歌ってくれたんだね?」と尋ねました。
「そう。誰かが元気のない時、悲しい時にも歌ってあげなさいっておばあさまから言われていたし、私の歌で元気になってくれたら嬉しいもの。」
アイルはとても優しい表情で話します。
レンはとても素敵なことだなあと、心から思いました。
「よかったら歌ってよ」とレンは言いました。
アイルは嬉しそうに、楽しそうに、そして幸せを分けるように、のびのびとした綺麗な声で歌います。
レンもトミーも笑顔で聞き惚れます。
そして歌い終わると拍手で喜びを伝えました。
アイルは一礼してお礼の気持ちを伝えます。
また湖でみんなで集まって遊ぶ約束をして二人は帰ることにしました。
「今日は来てくれてありがとう。また遊びましょうね?」とアイルは二人を見送ります。
帰りにレンは「アイルさんの歌は本当に素敵で素晴らしいね」と歌を思い出しながら言いました。
レンもトミーもとても温かな気持ちでいっぱいでした。
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