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1.ワケがわからんヤツとの出会い
西島ののかは、中学一年生。
ついこの間小学校を卒業し、春から中学生になったばかり。
元気いっぱいな、ごく普通の女の子だ。
「わぁ」
真新しい紺色の、ブレザータイプの制服に身を包み、下校する途中のことだった。
ふと、何気なく見上げてみると、思わず感嘆の声が漏れる。
目線の先は、既に満開の桜並木。陽光に照らされた様が、とても見事だと思ったのだ。
「綺麗」
自然と、素直な言葉が漏れる。
と、そんなときだった。
「も、もうだめブラ……」
「え?」
桜の木の根本辺りから、何やら妙な声が聞こえたのだ。
ののかは、何だろうと思って近づいてみた。
すると……。
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