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その日の仕事の後、俺は幾分緊張した面持ちで待ち合わせの場所である駅前の噴水の前に立っていた。
もう3月の末だけど結構陽が長くなったな。17時過ぎているのにまだまだ明るいや。
それにしても、あの御堂冬樹という青年…と言うより、小柄なせいか少年にしか見えなかったけど。鯉さんの話によると大学卒業したてとか言ってた。
一体俺になんの用があるというのか。
御堂の一族は、同じ市内に住んでいても今まで一切関わりなど無かったのに。
「すいません!お待たせしましたか!?」
その声に振り返ると俺の目に両手に大きな紙袋を抱え、ビニールに包まれた巨大な熊のぬいぐるみを背負った冬樹が現れたーーー
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