対面

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「名喰いというのは、生死の境を彷徨ってる魂の名前を食べてしまうのだ。食べられたら地獄へ堕とされてしまう」 「オレ、まだ完全に死んでないんですか!?」 「厳密に言えばそうなる」 でも、堕とされたってことは、死ぬのと同じだよな? 「お前の身体は、今は現世の病院にある。しかし……」 閻魔が言い淀む。 「大丈夫です。話してください」 「うむ……。お前は、親戚にも恵まれていないのだな。誰もお前を見舞おうとしない」 ガクッ……。 あぁ、そんな奴らだよ、あいつ等は! 「名喰いは、そういう奴の魂を狙うのだ。名喰いに喰われたら地獄に堕とされて、少しすれば、現世の身体の息も絶える」 「そう……なんですか……」 なんかオレってば、スゲー不幸なんですけど。じゃあ、もうすぐオレの現世の身体も死ぬんだな。それなら別に地獄だろーがなんだろーが、何処にだって行ってやるよ。 「焦るでない。まだお前は生きておる。私は暫くお前ほど不幸な奴に会わなかったのでな。今後の道を選ばせてやろうと思って呼んだのだ」
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