観察日記2日目

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 「......以上。じゃあ皆、気を付けて帰れよ~」 担任のその一言でホームルームが終わり、ようやく1日が終わった。 (はあ......や、やっと帰れる......) 疲れた体に鞭を打ち、机の中の教科書を鞄に詰めていた......その時だった。 「さぁ~~つお君っっ!」 「おぎゃっ!」 斜め前に座っていた半田君が、僕の机をバン!と叩いた。突然の事に飛び上がると、彼がゲラゲラと笑い出す。  「んひひひひ!お、"おぎゃっ!"だって......んひひひひ......っ」 「なっ!なななっ!なんですか急に!?」 驚く僕を見て爆笑する半田君。思わず声を荒げると、彼は「あ、そうだっけ」とずれたマスクを直した。  「放課後ヒマ?」 「え?あっ、ひ...暇です、けど......何ですか?」 「遊び行っていい?」 「.........はい???」 急に何を言い出すんだ、この人は。僕は頭が真っ白くなった。 (遊びに来るって......何をしに来るんだ?) ぐるぐると脳みそを動かすが、答えが出ない。フリーズする僕を見て、半田君は荷物を片手に立ち上がった。  「家帰ったら身支度整えてすぐ行くから。じゃ、またあとでな~」 「は~い......って、え!?ちょ、ちょっと!半田君!!??」 真っ白な頭のまま適当な返事を返すと、彼は僕の方を見ないまま手を振って、教室から出て行ってしまった。 「......てぇへんな事になったど...」 開けたままの廊下の窓から、春の生暖かい風が吹き込んだ。
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