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第二話
長い時間が経った。一応、病院に検査に行かなきゃならなかったし、大事をとってバイトは休み、アパートで一人静かに過ごした。事故の影響は特に無かった。長い時間、静かに過ごしても、遥かに長い夏休みは終わりが見えない。消費のしようがない長い休み。特に大学生の夏休みは、高校の時とは違って、長く感じる。そんなことが少し分かり始めた。大学二年目、夏。
「どうせ、暇ですよね?(^-^)」というメッセージを受け取った。「そりゃ暇だよ。家で休んでるだけだもん」と返せば、「だったら、外に出れば良いんですよ(^-^)/」と来て、「だから、休んでるの! 外に出たら意味ないよ」と返した。相手は、まだまだ続けてきた。
「少しぐらいは外に出た方が良いんですよ! ってか、今日の夜何か奢ってください(^-^)d」
「急に話が飛んだね(-_-;)」
「だって、少しずつ話を誘導するのめんどくさいんですもん( ・ε・)」
「まあ、最初からそんな気はしてたよ」
「察してスルーしてたんですか?! 先輩、性格悪いですよ(`Δ´)」
気づけば、俺は葵ちゃんとのやり取りで、暇潰しをしていた。そう考えると、なんだか気が変わってきた俺が居た。
「明日からはバイトに復帰するから、その後なら良いよ」
「承知しました!(^-^)v」
夕飯くらいなら、付き合ってあげることにした。
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