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そして誰もいなくなった。
つまり、この遣り取りを見聞していた仲間たちもここで寝ていてはもっと不幸になると思い、わしから離れて行ったのじゃ。
これで奴らも少しは景気が良くなるじゃろ。ハッハッハ!
わしが笑いながら独りでおると、見るからに窶れた女がしおしおと寄って来た。
「あたしを買ってくれ~」
「なんと、わしに買えとな!」
「ああ」
「しかし、わしは見ての通りホームレスじゃが」
「かまわないよ。あたしもホームレスだから」
「と言うと、ホームレスにして売女か?」
「ああ」
「しかし、わしは金を一円も持っておらんが」
「かまわないよ」
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