4品目 漫画レシピのヘルシーカルボナーラ

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4品目 漫画レシピのヘルシーカルボナーラ

 パスタのバリエーションは確かに増えはしたのだが、二パターンしかないのも味気ないと思ってしまう。  ここ数日はナポリタンとペペロンチーノに市販のパスタソースでローテンションを組んでいる感じである。  もう一つくらいパスタを覚えたいところだが、何に手を付ければいいのかの、悩んでいるのが、ここ最近である。 「本当にどうしようかねー」僕以外誰もいないが誰かに縋るような声が出る。一人暮らしは楽でいいのだが、少し寂しさを感じてしまう。  今まで、親と一緒に暮らしていたので一人というものに憧れていたのだが、いざ始まってみるとあの喧騒が少し懐かしく思うし、恋しくなる。  これ以上考えると駄目だと思い、少し漫画に逃げることにした 。  とある有名作品のスピンオフで料理を扱っている作品を読むことにした。読んでいる話の内容は、ダイエット中のキャラクターに料理を振る舞うものだったのだが、それが簡単に作れるパスタだったため、これだ! と思い読み終わった後すぐにメモを取ってスーパーへ買い物に出掛けることにした。  今回買うものは、ベーコン、玉ねぎ、卵、粉チーズ、牛乳と朝食にも使えるものばかりのため、ちょっと贅沢な朝ごはんが楽しめそうだ。  閑話休題。何度もスーパーに来たこともあり、ある程度どこに何が置いてあるのかがわかってきたため、割とスムーズに買い物を終えることができた。  他にも必要なものはあるのだが、それは自宅にあるため今回は買わなかった。  買い物から帰る途中、手をつないで歩いている親子が見え、微笑ましいなと思いつつ、少しの寂しさを感じた。持っていたレジ袋が少し重く感じたのは気のせいだろうか。  尚、手をつないで歩いているカップルを見たときは、殺意と憎悪を抱いたのだが、ここはご愛敬と許していただきたい。空いた手が寒く感じたのだが、これこそ気のせいだと信じたい。  べ、別に寂しくなんてな、ないんだからね!需要の欠片もないツンデレ台詞を胸中に浮かべつつ一人寂しく帰路に就くのだった。  家に着き、買ったものを冷蔵庫に入れて、手を洗う。いつものようにフライパンに水を張って火にかける。水の中に塩を入れ沸騰するまで放置。何度もやってきたことなのでお手の物である。実際には誰でもできる簡単なことではあるのだが。  水が沸騰するまでの間、玉ねぎを薄切りにしておく。こうした空いている時間を無駄にしない事が大切だと最近気づいた。そうこうしていると、水が沸いたようだ。  お湯が沸いたところで、パスタを入れ茹でる。時間は暗記したためタイマーをセットすることなく放置。この間にベーコンを一口大に切り待つ。  後はパスタが茹で上がるのを待つだけなのだが、手持無沙汰である。どうしようか迷い空いた食器を洗おうと思ったタイミングでパスタが茹で上がる。効率が悪いことこの上なかった。  お湯をきり、パスタを別皿に移してフライパンを空ける。空いたフライパンの水気を失くすために火にかける。フライパンから水気が無くなったタイミングで、オリーブオイルを某イケメン俳優風に少し上から入れる。虚しさが凄かった。  切ったベーコンを入れ焼き目がついたところで、玉ねぎを入れ炒める。前から思っていたのだが、玉ねぎを炒めているときの匂いは、どうしてこんなにもいい匂いがするのだろうか。お腹が空いて仕方がない。  玉ねぎの色が変わってきたタイミングでにんにくチューブを入れ混ぜる。ここまでやってふと 「何か忘れてる気がする」と声にする。火を止めて漫画のレシピを見ると大事なものを忘れていた。  急いで牛乳をおおさじ5、粉チーズをおおさじ2、卵を一つ入れて混ぜる。そうソースを作り忘れたのだった。慣れた時が一番危ないとはよく言ったものである。  再び火をつけ、パスタを入れてよく混ぜ、作ったソースを入れまた混ぜる。  皿に盛り付け胡椒をかければヘルシーなカルボナーラの完成である。  白と黒の対比が鮮やかだ。漫画ではしらたきを使用していたが、我が家ではパスタで代用した。少しそぼろのようなものができていたが大丈夫だと思いたい。  例のごとく写真に収めて、いざ実食である。まろやかさとクリーミーさがありながらしつこくなく食べやすかった。 「わるくないなこれ」自画自賛である。漫画様様だ。そう思い食べ終わった後、漫画を見直すとソースは火を止めて入れると記載されており、弱火にして手早く混ぜるとも記載されていた。極めつけは手早く混ぜないと卵が固まりそぼろ状に…だ。  慣れた頃が一番危ないとは本当によく言ったものである。
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