第六品 作り置きにはシチューも便利

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第六品 作り置きにはシチューも便利

カレーを作ってから数日、朝、昼、晩と食べ続け、何とか消化しきることに成功した。最初のころは美味しいと思い毎食カレーを喜んでいたのだが、味が変わらないため段々と手が伸びず、それでも腐らせるのはもったいないと思い、食べつくすことに成功した。  作り置きには適しているし確かに美味しいのだが、何分今回は作りすぎてしまった。  量が多いにもほどがあったのだ。買い物の段階で舞い上がってしまい、実は二度、三度作れるくらい買ってしまっていた。必要な材料が安く纏め売りしていたため、大量に購入していた。買い物し慣れていないにもほどがある。  カレールーの方は、すべて使い切ることができたのだが、野菜の方は未だ残ってしまっていた。ということでこの野菜たちをどうやって消化するかが、最近の悩みである。 「とりあえず、困ったらスーパーに行こう」迷いを晴らすように声を出し、スーパーに向かうことにした。    とりあえず、スーパーに着いてから店内を歩き回りながら、今晩の夕飯をどうしようかと、あの野菜をどうしようかを示唆する。  ジャガイモ二つ。人参一つ。玉ねぎ一つ。もはやもう一食カレーでもいいのでは?と思ってしまう。  気が付いたら、カレールーが置いてあるコーナーにいた。 「もはや、運命ですか?」とため息と一緒にこぼしてしまった。だが、ここで一筋の光明が差した。カレールーがあるってことは、他のものもあるわけで、カレーのパッケージと対照的な色を主体とした商品があるではないか  材料は家にあるもので何とかなるので、それと肉、牛乳を買って会計へと進んだ。  家に着いてから早速、調理に取り掛かる。カレーと同じように材料を切り分け、鍋で炒めて水を注ぎ、煮込む。違う点はここに牛乳を投下し、入れるルーがシチューになったぐらいである。  数度カレーを作っていたこともあり、特に問題もなく、つつがなくシチューを作り終えることができた。  味も特に問題なく、「今回は何も起こんなかったなー」 なんて思っていると、シチューのルーはもう一食分残っているのに対し、材料が一つもないという事態に陥った。  世の中そんなにうまくはいかないものだ。
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