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突然、思いがけない一言に誰もが驚いた。
そして、それを発した男に全員が注目した。
「さらに言えば、鮫崎氏は隠し子と会っていた。そうでなきゃ、鮫崎氏の謎の行動に説明がつかない」
「謎の行動?」
陽向管理官達は少し考えると薄々、気付き始めた。
「まさか……」
「ああ、そうだ。この謎の行動こそが、鮫崎氏と隠し子は会っていた何よりの証だ。そして、俺の推理が正しければ、この隠し子こそ、鮫崎一家4人殺しの犯人にして、グレムリンの一員だと考えられる」
陽向管理官と影原主任の考えが一致した。
するとその時、会議室のドアが開いた。
都築さんともう1人、虎次の愛人の武島律子さん。
「失礼します。主任、お連れしました」
「ご苦労様。つづやん、席に座ってくれ」
主任は都築さんを席に座らせ、律子さんだけをホワイトボードの前まで呼んだ。
「何で私を呼んだのよ?」
律子さんは少し、ご立腹だった。
この様子だと何の事情も知らないまま、連れてこられたみたいだ。
しかし主任はその事を気にせず、要点だけを伝えた。
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